デザインに、唯一の正解はない
デザインは気に入っている。なのに問い合わせは増えない。そんな声を耳にすることがある。見た目と成果は、本当に別々に考えるべきものなのだろうか。
金融サイトの多くは、直線的なレイアウトと整った余白で構成されている。曲線や遊びの少なさが、正確さや堅実さという印象を生む。一方、コーヒー店のサイトには曲線やゆったりとした余白が選ばれやすい。緊張感より、居心地の良さを伝えることの方が目的に合っているからだ。採用サイトになると、丸みのある形や暖色が使われる場合が多い。応募者が「安心して飛び込める場所」だと感じられるように、という配慮がそこにある。

こうして並べてみると、同じ「Webサイト」でも、正解となる見た目はまったく違う。デザインの良し悪しは、好みの問題ではない。その事業が何を大切にし、誰にどう感じてほしいかによって、正解は変わってくる。
答えは、対立ではなく順番にある。表現を先に決めるか、目的を先に決めるか。その順番ひとつで、見た目と成果は両立もすれば、すれ違いもする。
大切なのは、表現を決める前に目的を確認することだ。誰に何を伝えたいのか。見た人にどう感じてほしいのか。それが定まって初めて、色や形、余白の使い方が意味を持つ。目的のないまま「おしゃれかどうか」だけで判断すると、見た目は整っても、伝えたいことが伝わらないサイトになってしまう。

Flattoでは、この原則を制作フローの最初の段階に組み込んでいる。まずヒアリングを行い、誰に何を伝えたいのか、目的を言語化するところから始める。次にワイヤーフレームで骨格を組み立てる。この段階では色を使わず、白・黒・グレーだけで情報の優先順位に集中する。装飾の判断は、あくまで目的が固まったあとに回す。
表現から入るのではなく、目的から逆算する。それがFlattoの制作の起点になっている。
デザインに、唯一の正解はない。けれど、目的には答えがある。何を大切にし、誰にどう感じてほしいのか。そこが定まれば、表現はおのずと決まってくる。